一家に1台!なんて便利な複素数(東京工業大学 2年 江川俊) | 東進ハイスクール 都立大学駅前校 大学受験の予備校・塾|東京都

東進ハイスクール 都立大学駅前校 » ブログ » 一家に1台!なんて便利な複素数(東京工業大学 2年 江川俊)

ブログ

2024年 1月 28日 一家に1台!なんて便利な複素数(東京工業大学 2年 江川俊)

みなさんこんにちは。江川です。

テストが近くて辛いです。人はなぜテストを受けるのか。期末レポートを書くのか。

テスト前は毎回エセ哲学家になっています。

 

さて、今回のテーマは「複素数」です。自分でテーマを考えました。

数学Ⅱで謎に虚数が出てきて、数学Cでさらに難しくなる謎概念、複素数。

とても興味深い範囲ですが、難しく苦手な人も多いというのもまた事実。

そんな複素数を学ぶ背景を説明してみようと思います。

 

複素数が用いられる理由は、便利だからです。

数学的におもしろい性質もきっとあるとは思いますが、少なくとも工学の世界ではめちゃめちゃ便利なので用いられています。

 

みなさんゲームは好きですか?私は大好きです。

ゲームのキャラが回転する処理に複素数は用いられています。

z=cosθ+isinθ

を掛けるいう演算が、その点を複素数平面上で原点周りにθ回転させることに相当しているからです。

回転の様子は複素数で表すと、xとyが変化するという記述ではなく、複素数1つで表せてしまうので楽なんですね!

 

複素数はベクトルのような性質も持ちます。

2変数のベクトルを1つの複素数で表せるとすっきりしてまあ便利!場所を取りません!

 

複素数は三角関数とも相性がいいです。

最も美しい数学公式とよく謳われるオイラーの公式

e^ix = cosx+isinx

を用いると、三角関数関連のものは複素数の範囲で大体ネイピア数eで表現できます。

ネイピア数eは、e^xを微分してもe^x、という便利で不思議な性質を持ちます。

一方三角関数も、4回微分すると元の関数に戻ります。

上の公式を試しに微分してみたりしましょう。ちゃんと矛盾なく成り立っていることが分かります。iは定数として扱えば大丈夫です。

似てますね。おもしろいですねぇ。上みたいな等号で結べちゃうんですね。

おもしろいだけでなく、便利でもありますこの性質。

フーリエさんというすごい数学者のおかげで、この世界の曲線は大体三角関数で表現できます。

そして三角関数はオイラーの公式によりeでシンプルに表現できます。

例を挙げると、振動するものの動きの曲線は三角関数で表されるので、eで簡単に取り扱えます。

 

他にも、位相を表現したいとき、虚数は便利です。

位相のずれを虚数による回転で表現すればいいのですから。

今度の私のテストにも虚数いっぱい出てきます。

 

ちなみに電気電子工学系では、電流をIで表現する都合で、虚数にはjを用います。豆知識。

 

以上のように面白くて便利な複素数、虚数について説明してみました。

虚数も登場当初は、「二乗すると負とか意味わかんね、ダメです。」と数学者の一部にも反発を受けていたそうです。

似たような話で、無理数を発見しちゃった弟子を、そんな数認めんと殺してしまった有名な数学者いましたね。

こんなにも便利な複素数、否定してはもったいない!

苦手意識がある人も、今日の説明を頭の片隅に置いて、楽しく勉強してみた下さい!

 

それではまた次回!